粟国アーカイブス

三日節句（ミチャンシック）初起こし。
二日午後九時頃、西、東の各区長及び原組雇は区長宅に集合、毎年区長宅交替。西と東当日の午前零時を期し祝女殿内（ヌンドンチ・宮小の前）に出て、当年の豊作を祈るため各自指定された場所を掛け声をかけながら太鼓もしくはドラ鐘を鳴らしながら祈願する。この行事を俗に「初起こし（ハチオクシー」という。引き続き西・東区長及び各原組の雇は村当局の職員、学校職員、各字有志の宅を訪問、歌や舞踊をやって豊年を祝う。各原組も各家庭をまわる。夜が明けて各家庭では海辺より砂を運び、家のまわりや堆肥置場に砂をまき豊年を祝う。午後は各原組の演劇部は原組内で演芸会を催し、健康保持、豊作を祈る。家庭では先祖祭りをする。これを俗に三日節句（ミチャンシック）という。
浜部落においては俗称ユノーサオガンで豊年祈願をし、観音にお参りして各家庭を巡廻、豊年を祝う。
鍬起こしの歌“初原に出じて御さち花見りば　花や咲ち美らさ実やしじさ　初原に出じて原の底見りば　作り諸作りぬなだる美らさ”