ヨーロッパ原産で各国で観賞用に栽培されている一年生または多年生草本。全体に粗い毛があるが、茎には少ない。茎は直立して下部で分岐し、高さ1mに達する。葉は円形で5~9浅裂し、鈍い鋸歯を有し、長い葉柄で互生する。夏に葉腋に直径3.5㎝ほどの淡紫色の5弁花を数個ずつ着ける。江戸時代に観賞用に導入され、現在ではあまり重視されなくなり、しばしば人家の周辺で野生化する。
ゼニアオイとウスベニアオイは全体が似ていて、見分けが難しいが、ゼニアオイは茎が一般的には無毛、葉が大きくほぼ円形で切れ込みが浅く、花は紫紅色。ウスベニアオイは茎にまばらに長毛があり、葉の切れ込みが深く花は淡紅色か白色。