ブックタイトル広報あぐに17号

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概要

広報あぐに17号

広報あぐに平成15年秋季号6と思います。粟国村においては、現在に至るまでソテツの実を食用として利用しています。利用方法としては、みそや神酒の原料、またタンナージューシーなどの料理にして人気があります。ここで、ソテツみその作業工程を説明しながら毒(サイカシン)抜きなどについて説明致します。ソテツは、4月下旬頃に雄花が出てきます。約半月遅れで雌花が出ます。ソテツは、主に風媒花といわれておりますが、人工的にも媒介しています。(5月下旬?6月初め)人工的に媒介したソテツは自然媒介に比べて実の大きさゃ数も多く1株あたり2?300個も実ります。ソテツの受粉作業は、旧歴の4月頃で昔はソテツ原野が少ない農家はほとんど実施していた。現在は、何名かは実施しているが現実としてソテツ原野の手入れもしていない状況となっている。受粉した雌花は実を育て、10月には収穫を迎えます。収穫したソテツの実(タンナー)を2つに割り殻から抜き出し、40?45日程天日で乾燥させます。乾燥の目安としては、投げると玉砂利を投げたような音がする。又、充分に乾燥したソテツの実は常温で1?2年でも保存ができる。このため、使用するたびに使う分だけ取り出して毒(サイカシン)抜きをします。毒(サイカシン)抜きは、乾燥したソテツの実を使う分だけ水に漬け毎晩水を取り替えながら1週間ほどくりかえし毒抜きし、さらに天日で乾燥させます。このように乾燥させたタンナーを機械で砕き粉にします。粉にした後にタンナージューシーやみそ、神酒等用途に応じた使い方をします。次に、ソテツ実その作業工程について簡単にご説明申し上げます。は省きます。ミンチした原料を樽に仕込み空気が入らないように密封し暗室でねかします。6?7ヶ月後に製品としてパック詰めし出荷となります。以上おおまかな説明ではありますが、みその工程については終わります。次にタンナージューシーの作り方について紹介します。まず、みそでスープを作り、野菜等お好みの具を入れタンナー粉をダマにならないように少しずつ混ぜ合わせ、ねばりが出てきて、とろとろになればおいしいタンナージューシーのできあがりです。このようにタンナー粉にすると色々な料理にも使えます。日本医療栄養センター所長で医学博士の井上正子氏の報告から抜粋して紹介します。が多く含まれていて、特に多い、グルタミン酸は脳の機能を高め、又、アルギニンは免疫力を高め、病気になりにくい身体にしてくれる。との報告がありました。以上ソテツにまつわる先人達が残してくれた知恵を受け継ぎ又、若い世代へひきついで行くのが私たちの役割だと認識し、私たちの台所にしかなかったタンナーみそを「ソテツみそ」として製品化し、皆様方に紹介ができたことを誇りに思います。◎離島フェアは台風14号で中止になりましたが、「ソテツ味噌」(粟国農漁村生活研究会加工部)が優良特産品特別賞を受賞しました。1ソテツの澱粉には鉄や銅等のミネラル分が豊富に含まれています。鉄は身体の代謝や血流を良くするので疲労回復や痴呆症予防に効果がある。2ガン細胞の増殖を抑制する作用がある。うまみ成分のアミノ酸最後にソテツまつわる話題として速報!!麹用の米を準備し、これを1晩中水に漬けその米を水切りし、製粉したタンナー粉と混ぜて蒸します。蒸した後発酵機に2日ほど入れて発酵させます。これは麹の状態を確認しながら行います。次に大豆を煮て麹と塩を混合させて、ミンチにかけます。塩の量はみその命となりますので詳細についてソテツの実の利用