ブックタイトル広報あぐに17号
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広報あぐに17号
広報あぐに平成15年秋季号安谷屋英子さんソテツ味噌5島人の頑張り沖縄海邦銀行の「みどりの運動」(沖縄県緑化推進委員会、沖縄海邦銀行共催)の一環で毎月1回沖縄海邦銀行本店で行われる講演会において、6月27日に粟国農漁村生活研究会の加工部長安谷屋英子さんが講演を行いました。講演内容をご紹介します。この講演内容は社団法人沖縄県緑化推進委員会発行の「みどり」第126号(平成15年7月発行)でも紹介されています。私たちの住んでいる粟国島は沖縄本島那覇市より北西約60Kmの洋上に位置し、面積7. 62平方キロメートル、周囲約12キロメートルの扇形をした小さな島です。一島一村で構成し、人口900名前後で推移しています。島への交通は、那覇市を拠点にフェリー粟国(451t)一日一往復と琉球エアーコミューターが1日4往復運航しています。主な産業としては、沖縄県の基幹作物であるサトウキビを中心に、もちきびや肉用牛等が生産されています。また、ミネラル分が多いと評判の高い粟国の塩の製造が行われています。また、私たち加工部は、粟国で採れる小豆を原料としたあぐにようかんマーミーやもちきびかりんとう、本日のテーマでもありますソテツみそなどを加工販売しております。島の生活とソテツとのかかわり粟国村の森林面積は、249haで島全体の約33%を占めています。しかし、森らしいものはなく広大な原野のような状態がほとんです。現在、原野に自生しているソテツは、蔡温時代に人口1人に対し30本を指定して植栽させたと伝えられています。粟国村は、山林がなく乾燥地で干ばつは毎年予想されます。貧しかった時代においてソテツは、生命をつなぐうえで欠かすことのできない唯一頼りになる作物として、重宝がられてきました。そのため、ソテツの実(タンナー)の収穫日さえ定められていました昔。は芋が主食で、ソテツはその芋に代用するくらい食されていた。又、ソテツは捨てるところのない大切な資源で、ソテツの実(タンナー)は粉にして米代用として、茎の部分は角煮に又、茎を砕いて澱粉をとり団子にして食してきました。森のない島では、葉や実のカラは薪として利用されたものです。ソテツは、サイカシンと言う毒素を含有しており、加工方法をまちがえると、人命を落とす危険さえあります。サイカシンを抜く作業については、後ほどふれたい最初に地域概要について