ブックタイトル広報あぐに2号
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広報あぐに2号
(第2号)粟国村広報昭和56年3月1日入賞者わんさ第十七回南部地区図書館協議会主催読書感想文、感想画コンクールにおいて、感想文の部で小三年の新里尚美さんが佳作、感想画の部で中三年の棚原美加さんが優秀賞に選ばれ、県のコンクールでも入賞、西日本のコンクールに応募、離島へき地の子どもの実力を発揮してくれました。では今回の感想文、感想画コンクールの入賞者と作品を紹介いたします。おへんろさんを読んで三年新里尚美春になったら、野原にはいろんな花がじゅうたんをひいたようにたくさん咲き、麦畑の緑色といっしょになってとてもきれいでしょうね。そのたくさんの色の中から、白いきものをつけてあらわれるおへんろさん。きっとみんな心のやさしい人たちだと思います。タケの家にきたおへんろさんもやさしい人でした。そしてほんとうに、かわいそうな人です。大雨でがけくずれになって、いっぺんにしゅじんと子どもがしんでしまっだのですから。タケがおへんろさんといっしょにおふろに入った時、おゆをばしゃばしゃさせてはしゃいだのは、ほんとうにうれしかったからだと思います。友だちにも、うぐいすにもおかあさんがいるのに、自分にはいないというかなしい気持を木の上でじっとがまんしていた夕ケには、おへんろさんがおかあさんに見えたのかもしれません。むかし話をききながらねむったタケは、おかあさんといっしよの楽しいゆめを見ただろうな。「よそへ行かんで、うちへいてくれえな」つてタケがいった時、とてもかなしくなりました。タケのいうように、そのままずっとタケの家にいたらいいのに。でもおへんろさんは、しんだしゅじんや子どものためにおまいりしなくてはいけません。タケもおばあちゃんも、おへんろさんも、みんなかなしかったと思います。むぎ畑のおかの上から「おっかあちゃーん」つてよんだタケの声は、おへんろさんにもきこえたと思います。