平成25年度粟国村村勢要覧 page 15/48
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平成25年度粟国村村勢要覧
ふぁ島インタビュー分野で、島の将来を見据え、の島人に、仕事への思い、ていただきました。粟国村観光協会事務局長渡口義正さん粟国島ならではの観光を当観光協会発足のいきさつは、平成21年度の島あしび推進事業に始まります。これは観光と第一次産業の連携で体験・滞在型の観光に取り組むというものですが、役場でやると単年度事業で終わってしまうので、民間で継続的に取り組むことになり、平成22年4月に一般社団法農業で自立するために島でいろいろな仕事をしてきましたが、せっかく広い農地があるんだから、農業で生活できるようにしたいという思いで畜産業を始めました。ただ、牛の場合は牛舎、牧草などの費用で初期投資がかなりかかります。導入牛という初心者のための牛は一度購入するとそれから7年間は新たに購入できないという制約もある。牛で生活するためには母牛で15頭は必要なんですが、そこまで増やすには20年から30年はかかるんですね。だから、牛で生活するんだったら借金してでも若いうちにはじめるように、周りにはすすめています。そのためには、裏付けとなる数字が必要なので、自分の経費の統計をとっています。結局、誰かが実際に経験して教えないと、後継者は育たないと思いますから。さらに離島というハンディもある。沖縄本島のセリ市場に出すために船で運搬するんですが、運ぶだけで牛が20~30kg痩せてします。元に戻すために1ヵ月近くもかかるんです。最近、粟国の牛の評価が上がってきています。これは餌作りを工夫したり、グループで乾燥草を作る機械を導入した成果だと思います。乾燥草を使えば、他の仕事をやりながらでも牛を飼うことは可能です。島の農業については、島の人だけで考えるのではなく、外からも来てもらって一緒に取り組んでいきたいと思います。粟国の牛をブランド化して、畜産で生活できることを証明したい、そして若い力で活気ある粟国村にしていきたいですね人として観光協会が設立されたのです。協会としてまず取り組んだのは意識改革です。地元の人が粟国の良さに気づいていない。それと、観光客を迎える窓口である民宿の受け入れ態勢の整備と、地元の人のガイドの育成が急務でした。私は粟国島で生まれましたが、仕事に就いたのは沖縄本島でした。その後、社会福祉協議会法人化のために平成5年にUターンし、平成10年特別養護老人ホーム立ち上げにかかわりました。これまで観光に関った経験も実績もありませんのでまだまだ勉強しなければならないことがたくさんあります。今、協会ではレンタサイクルの貸し出し業務と体験プログラムを中心に、地域とのふれあいということでは、野草を使ったレシピ作りを老人クラブ連合会や女性連合会に協力していただいています。また、島全体が県の鳥獣保護区に指定されたことで、島の豊かな自然が内外から改めて注目されています。これからも観光協会ができてよかったといわれるように全力で取り組んでいきますし、また同時に地域の人が意識して粟国をPRできたら、もっと多くの観光客が訪れるようになると思います。13